プログラム一覧（ストレスケア）

家族心理教育

サポーターをつくる！

人がその人らしく生活し、社会復帰していくためには家族のサポートはとても大切です。しかし、サポートすると言っても、今の状態をどのように理解し、実際にどのように関わっていいか分からないことも多いと思います。家族心理教育では、ご本人、ご家族の両方の希望をお聞きしながら、病気や生きづらさを引き起こしている要因について話したり、これからの生活を支えていくためにどのようなことができるのかを考えたりします。

疾患・服薬勉強会

病気を知り、自分らしい生活を送るために

心理士や作業療法士による疾患勉強会では、各種病気についての勉強や、服薬についての勉強を行っています。ご自身の病気やお薬についての基礎知識、治療や対処方法などを学びます。病気について学ぶことで病識の獲得や治療への参加（アドヒアランス）、自己対処能力の向上を目指します。
注意サインや対処方法を知ることで再発を防ぎ、より充実した生活を送ることや、一人ひとりがその人らしく生活していくことを支援しています。

アディクションプログラム

“やめられない”のメカニズム

有害だと分かりながらも好んで行ってしまう習慣のことをアディクション（嗜癖、依存症）と言います。様々なことが重なり合って“やめられない習慣”は引き起こされ、ダメだと分かっていながらも続けてしまうという現象がそこには起こっています。アディクションプログラムでは、自分の “やり過ぎて困っている”、“やめられない習慣”が引き起こされているメカニズムを理解し、どこに問題があるのか整理し、対策を考えていきます。

ACAT（発達障害プログラム）

強みから苦手をカバーする手立てを考える

発達障害の診断を受けた方を対象にしたプログラムです。自分自身の特性を基に、生活場面での出来事や困りごとへの影響について振り返り、自身の行動や環境上の工夫点を考えていきます。能力のばらつきにより生きにくさを抱えている方、物事がうまくいかないと感じている方にお勧めなプログラムとなっています。

TRPG（テーブルトークロールプレイングゲーム）

テーブルゲーム(RPG)で楽しくコミュニケーション能力を高めよう

TRPGとは役割を演技（Play）する遊び（Game）であるRPGを、テーブル（Table）を囲いながら談話形式（Talk）で遊ぶことから、頭文字を取り“テーブルトークRPG”と呼ばれます。RPGと聞くとテレビゲームが連想されますが、TRPG（テーブルトークRPG）では、紙やサイコロ、鉛筆など身近な物品を使い、スタッフが用意した様々なお題やシナリオを通して参加者のみなさんで一緒に考え、行動を選択しゲームを進めるプログラムとなっています。“楽しい”といった遊びの感覚と一緒にコミュニケーション能力を高め、お題を通して“問題”に対してどのように対処してくかを学んでいきます。

SST

社会生活をスムーズに送っていくために

SSTとはソーシャル・スキル・トレーニングの略称で、社会生活を送る上での様々な問題への対処法を練習します。数人で行うことが多く、実演形式にて進行します。他者からみた客観的な意見をもらい、自分の視点の幅を広げることが出来ます。プログラム内での練習に留まらず、学習したことを実生活場面で意識的に活用し、スキルとして身につくことを目指します。

プログラムの基本的な流れ

1. 生活を送る中で、困難さを感じている場面を設定
2. スタッフが見本となり実演（モデリング）
3. モデリングを参考に本人が実演（ロールプレイ）
4. 良かった点、改善点を振り返る（フィードバック）
5. 課題を設定し、実際の生活場面で練習する

NERA（ニアー）

にゃんプロ（NEAR）で認知機能のリハビリをしよう

NEAR（にゃんプロ）はコンピューターゲームや言語セッションを通して、認知機能の回復をねらうプログラムです。集中力や記憶力、計算力、語彙力、計画性、同時処理、問題解決能力等、社会生活で必要な認知機能について、各々の希望や必要性に合わせて内容を選定し行っていきます。気分の落ち込み等の症状は緩和してきたけれど、以前より頭の働きが気になる方や復職等の社会復帰に向けてコンディションを整えたいという方にお勧めです。

SCIT（スキット）

やわらかい人間関係を目指す

生活をしていると日々様々なことがあり、そのたびにいろいろな考えや感情がわき起こってきます。SCITでは、まず、気分や感情、思考、行動の関係について学びます。そして、私たちの生きづらさを引き起こしている考え方のクセに注目し、柔軟性を持たせる練習を行っていきます。思考がやわらかくなることによって、自分を追い込んでいたものから少し解放され、あなたを取り巻く人との関係も変わってきます。自分にも相手にも優しい、やわらかい人間関係を目指していきましょう。

WRAP（ラップ）

自分で作る『自分のトリセツ（取り扱い説明書）』

WRAPとは簡単に言えば、自分の取扱説明書を自分で作るプログラムです。Wellness（元気） Recovery（回復） Action（行動） Plan（プラン）の頭文字をとったもので、日本では、元気回復行動プランとも呼ばれています。自分のWRAPを作るには、『元気に役立つ道具箱作り』からはじめます。
そして、6つのプラン 例えば

• いい感じの自分ってどんな感じ？
• 調子を崩すきっかけは？
• その対処法ってどんなものがある？
• 自分にとって最善の行動がとれなくなった時はどうする？ など

このような項目についてリスト化し、リカバリー（元気回復）に役立つツールとしても活用することができます。

クライシスプラン

地域生活での危機的な状況に備えた、計画書作り

入院中に看護師、心理士、作業療法士、精神保健福祉士といった医療従事者が患者さんと一緒に協力して作成するツールです。症状悪化の兆候はどういった兆候なのか、また兆候が見られた際にどのような対処したら乗り超えられることができるのかといった、緊急時における対応方法をみんなで考えていきます。自身の精神的な危機的状況（クライシス）になったときに、早めに治療、対応することで長期的な症状安定に繋げていくことを目的としています。

認知行動療法

ぐるぐる考えちゃうあなたへ。こり固まった思考をほぐそう

毎日モヤモヤ、考え事ばかりで頭の中がぐちゃぐちゃ… そんなあなたに、認知行動療法という便利なツールがあれば、思考のジャングルをスッキリさせ、心軽やかに過ごせるようになります。

認知行動療法ってなに？

簡単に言うと、考え方と行動のクセを改善することで、心の悩みを解決する方法です。

一人で抱え込まず、経験豊富な専門家が優しくサポートします。

ここトレ

こころと感情にふれるエクササイズ

こころって何？感情ってどこからくるの？「ここトレ」では、エクササイズやクイズを通してこころや感情について優しくふれるプログラムです。感情やこころについてスタッフと一緒に楽しみながら理解を深めていきましょう。つい感情の波にのまれてしまう。平穏な自分に戻るのが大変。そんな感情との付き合い方を様々なエクササイズを通して体験できます。

ちょこトレ

変えたいことにチャレンジ

ちょこトレは、自分の中にある“こういうところを変えたい”、“こんな風でありたい”ということに気づいて、『ちょこっと』やってみるプログラムです。

• マイナス思考との付き合い方
• 言いたいことを上手に伝える方法
• リラクゼーション
• イライラのコントロールの仕方
• 自分をほめる方法

の5つをテーマに講義とワークを行っていきます。自分のチェレンジしたい内容を見つけ、希望すればより専門的な個別のプログラムへと移行することもできます。

ライフスタイルプログラム

快適な生活を送る工夫（の提案）

様々な職種が、生活に必要なちょっとした知識や工夫・対策などをお伝えします。ご存知の内容もあるかもしれませんが、再確認ができ、やってみようかなと思う“きっかけ”になれればと思い、開催しています。オープングループ（自由参加）ですので、お気軽にご参加いただけます。

また、必要であれば、ご本人と多職種にて検討し、テーマに沿って、より詳しく個別や小集団でのプログラムに繋げていきます。
テーマ：運動・睡眠・栄養・社会資源など・・・

Café Andante

ほっと一息、癒しの空間。

Café Andanteは、治療の合間にゆったりとした時間を過ごしていただき、日常の香りを感じ、安心していただけるような空間がコンセプトの院内カフェです。Andante（アンダンテ）には、もともと“歩くような速さで”という意味があることから、「それぞれが自分のペースで歩み進めてほしい」という想いをカフェの名前に込めました。
カフェでは、豆から挽いたドリップコーヒーや華やかな香りの紅茶、そして、お楽しみの“今月のおやつ”を味わうことができます。
五感を使い、心地よさや安心感を感じ取る「H♡G（はぐっ）とタイム」と共同して行うことで、より香りと味覚、安らぎに焦点を当てた時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。

H♡Gっとタイム

五感を通して、こころの状態を観察する時間

日々生活を送る中で、食事を味わうことは出来ているでしょうか。季節ごとに異なる、自然の音の変化に気付くことが出来ているでしょうか。自身の気持ち・感情に目を向け、必要に応じて休息や栄養を与えることが出来ているでしょうか。H♡G っとタイムでは、五感に意識を向けながら様々な作業を行うことで、今のこころの状態をモニタリングできるようになることを目指します。“思いやりを持って自分自身に接すること”の大切さに気付くきっかけとなるでしょう。

マインドフルネス

“くよくよさまよいモード”から“今・ここモード”へ戻す練習

時に過去の嫌なことや未来の不安なことが次々に浮かび、気持ちが不安定になることがあります。マインドフルネスは、今この瞬間や身体の状態に注意を向け、自分の思考や感情にとらわれずに、ありのままを大切にしていくプログラムです。先々に目が向き不安やストレスとの付き合い方で悩んでいる方におすすめです。呼吸に注意を向けながら、瞑想やストレッチ等を通して、身体の状態や今に注意を向ける練習を行っていきます。

心理面接

その悩みの糸口を一緒に考えてみませんか？

私たちは日々、様々な不安や悩みを抱えながら生きています。心理面接とは、公認心理師とのやり取りの中で、悩みの整理や問題解決法を見出し、状態の緩和を図るアプローチであり、患者さん主体で行われます。公認心理師から、患者さんが抱える悩みの内容や経過をお聞きし、心理面接の目的や希望を共有した上で、心理面接で対応が可能な場合に主治医の指示の元、心理面接は行われます。気持ちが悶々としている方、悩みや思いを振り返り整理したい方、苦痛への戦略や手立てを一緒に考えていきませんか。

作業療法

作業を介して様々な能力の習得・回復を図ります

ストレスケア病棟では低ストレスかつ社会に近い環境下で作業療法を提供しています。十分な休息後には出入り自由なオープングループでの共同制作活動、簡単な身体運動、他者と場を共有して気軽に取り組める個別活動等、各自の目的に沿った様々なプログラムが準備されています。その中で他者と良いコミュニケーションを体験し、自己のモニタリングを行うことで新しい自分に気づく瞬間があると思います。新たなライフスタイルの獲得に向けて、作業療法は常にその人らしさを尊重し支援していきます。

PSミーティング

週に一度、患者さん・スタッフで集いコミュニケーションをとる時間

PSミーティングはPatient（患者さん）Staff（職員）ミーティングの略称です。小グループの中で、今、感じていることや不安を言葉にし、同じ不安を共有したり、安心できたりする場になることを目指しています。また、グループの中にはご自分の考えとは違う発言をされる方もいらっしゃいます。そういったお話も聞きながら、自身の考え方の幅が拡がるきっかけになるかもしれません。話すことが苦手な方も、他者の想いや体験を耳にすること自体が、貴重な経験となります。